こんにちは。川中努です。

10月に入っても暑い日が続きますね。日中は半袖でも平気。ちょっと季節感がないですよね汗

さて、昨夜は島根県中小企業家同友会さん主催の例会に参加させていただきました。お話しをされたのは、「日本で一番大切にしたい会社」大賞・審査委員会特別賞を受賞された、地元松江が誇る、さんびる田中正彦社長です。





タイトルは

「私の経営道」~人づくりは環境作りから、形から入って心に至る~

ご縁あって数年前に、会社訪問させていただき、それがきっかけで当社でも本年度から“見える化”としてスタッフ一人一人が自らつくった行動計画を壁に貼り出しを始めました。

そして、環境整備も現在進行中です。たくさんヒントをいただいています。これを機に我が社も変わりつつあります。


当社の事務所の壁面に貼り出した社員がつくった「行動計画」


ボクの印象に残ったポイントは

・市場にはライバルとお客さましかいない。お客さまをファンにする。

・ライバルと闘うときの立ち位置。何をもって勝つか?1)製品の優位性/2)業務の卓越性/3)親密な顧客関係
*さんびるさんの場合は、売り物は製品ではなくサービスのため3)の「顧客との親密な関係」ということです。

・さんびるはダンピングしない。社員が不幸せになるから。

・お客さまー地域社会ー社員・パートナーの「三方善」

・社長でも社員でも「○○さん」と呼ぶべき。役割の違い。風通しのいい会社になる。

・CS=Cutomer Satisfactuionではなく、CH=Customer Happiness

・木=目に見える世界(売り上げ)企業文化(さんびるに来ると気持ちがいい)、根っこ=目に見えない世界、マグマ=人生の原理原則(年間の行事カレンダーを前持って渡す→法事で休んじゃダメ。給与下がる)

・木を追いかけると危険

・環境整備=形。愚直に形をやり続ける。心は後でついてくる。

・決めたことはやり遂げる。やる前に社員とトコトン話す。

・物的環境整備。仕事のやり方と進め方を学ぶ。いるものといらないものをはっきりさせる。整備は躾。仕事の見える化。

・朝礼の徹底。目を合わせ握手して回る。ハッピー。笑い。

・社員について、“人”は愛するが“仕事”は疑う。


ボクも普段から、良い結果を得たければ、良い原因をつくれとスタッフには話しています。田中社長のおっしゃるところの、「大地の上の大きな木」、「木-幹-根っこ」の関係は非常に頷けます。


「大地の上の大きな木」、「木-幹-根っこ」の図

さんびるさんの場合は、その根っこを育てるのが、“物的環境整備”(4S=整理・整頓・清潔・清掃)と“人的環境整備”(道徳、躾、倫理観など)だと感じました。

そして、その会社を体現するのが田中社長ご自身。仕事にかける熱意と弛まぬ努力には感服します。ここまで、徹底的にやっていらっしゃるからこそ、「大切にしたい会社」に選ばれる訳です。

講演会が終わった後は懇親会にも参加させていただきました。ここでも、参加者の皆さんの席に自ら動かれ気さくにお話をされるお人柄は、とても温かい。

眼光鋭く厳しい面と愛されるべきお人柄。まさに相反する二面性を併せ持つような経営者。従業員の方のみではなく、関わる方が魅了されるのは田中社長のこういった魅力なんでしょうね!





蛇足ですが、このような素晴らしい講演と懇親会をご一緒させていただき気付いたことを2つ。

どんな理念や指針を持っていても、結果として利益を出せない経営や社長では、二宮尊徳の言葉のとおり、「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である」だと強く感じました。社長業は厳しいですね!

そして、気を付けなければならないのは、素晴らしい田中社長ですが、当たり前ながら私とは違う訳です。そういった“自分以外の誰か”と自分を比較しないこと、そして自分の中にも同じ才能があって、形を変容させて7つの領域でどのように表現しているのかを認識することだと強く思いました!

あくまで、オーセンティックに本物の自分に気付き、パワーを発揮していくための聴講にしたいですね。

田中社長、ありがとうございました!