こんにちは。川中努です。

7月も今日で終わり。間もなくお盆です。そしてお盆が終わると年末があっという間。

年々早くなる時間の感覚に荒がりたくなって、いろんなことを考えるのですが、しっかりと先を見据えた現実的な目標を立てなければ、どうしてもネガティブな感情がでてきてしまうものです。

さて7月の終わりに前回のブログに引き続き、月初の東京出張について今回も書いてみたいと思います。

この東京出張でどうしてもお会いしたかった方がいます。山田マミさんです。たまたま共通の友だちが多かったこともありお会いすることができました。


マミさんは店舗や在庫を持たずにワインを販売するという、僕たち酒販業者から見たら革新的な販売方法を実践されている方です。

十把一絡げ的なワインの売り方をするのではなく、お客さまのニーズに合わせた「プライベート・ソムリエール」として、ワインの提案を行っていらっしゃいます。

マミさんのプロフィールは以下の通りです。
(Facebookのプロフィールより引用させていただきました)

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日本ソムリエ協会認定 ソムリエ
C.P.A認定 チーズプロフェッショナル

大学在学中のフランス留学をきっかけに、ワインとの出会い。卒業後、フレンチレストラン店長、ワインインポーター、webワインショップのライターなど、様々なワイン業界のステージで、その楽しさを伝えることを使命に、ワイン業界一筋で活動。
プライベートソムリエールとして2011年に独立。

現在、年間でテイスティング(試飲)するワインは世界各国の約2000種類。さまざまなタイプのワインを知るなかで、ワインイベントのプロデュースや、プラベートソムリエールとしてお一人お一人のニーズに合わせたワインコーディネート販売を行っている。

ちなみに現在、2児の母(娘2人)。仕事と子育ての両立にも、奮闘中

『花束を買うように、ワインを買う。』という新提案。

だから、

店舗は、ありません。
インターネットショップ、でもありません。
ワインリスト、ございません。
ワインの在庫、持っておりません。

あなたのためだけに選ぶ。『選んでもらう』というワクワクを。

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もともとレストラン勤務がきっかけでワインの道に入られ、インポーターやネット店舗でワインにずっと関わってこられました。

しかしネットでどんなにたくさんのワインを売ったからといっても、やはりお客さまの顔を見ながら直接販売したいという気持ちから、家を建てたのをきっかけにそこで酒販免許を取られたそうです。

家で免許を取得されたこと。そこでワインのお店を開くという場所がなかったこと。十分な資金もなかったこと。まだ二人のお子さんが小さくて子育ても忙しく時間がなかったこと。

いろんな“ない”が重なった中で、どうやったら自分らしく、大好きなワインを販売できるのかを考えられた結果が“プライベート・ソムリエール”に繋がったということでした。

現在は店舗を持たず、レストランを始め様々な業種や場所と提携し、ワインパーティやワインセミナーを開催されています。そして、そのときに参加されたお客さまがワインを買うことができるように、移動免許でワイン販売をされているということです。

前回のブログでも書いた、二子玉川の蔦屋家電でも、ワインセミナーと販売をされています。

他にも会社行事の懇親会で使うワインをコーディネートしたり、個人の方のワインパーティをアレンジしたりと、在庫を持たないワイン販売をされています。

「でも在庫を抱えているインポーターの方から見たら、このやり方は邪道かもしれません。」とマミさんはおっしゃいました。

しかし、ワインを始めとするお酒をお店を持ちながら、在庫を抱えながら販売している私から見て、全く“邪道”だとは思いません。むしろ、革新的だと思います。

前述のとおり、開業するに際して「お金がない。お店がない...」

ないものが多かったからこそ生み出したのが今の販売スタイルだということ。まさに、ないこと(マイナス)が生み出した革新(プラス)です。

いつも思うのが、人の頭のなかにあるもの(イメージ)しか現実しません。つまりよく言われる「思考が現実をつくる」ということです。

「これはこういうものだ。」という思考の条件や範囲の限定がある中では、なかなかその枠を飛び越えるような発想は生まれてきません。

逆に、始めに足りないことが多いからこそ、成し遂げることができるということかもしれません。

また、マミさんとお話をしていて、印象的だったのが何度も出てきた言葉“熱量”。

人と人、異業種と異業種、異なるものがコラボレーションすることによって生まれるものこそイノベーションを起こしていく。

蔦屋家電然り、如何に関連性を見つけ切り口を変えたプレゼンテーションをしていくのかが、モノが飽和したこの現代で販売していくキーだと思います。

たまたま共通の知り合いが多く、大学も同じ。いつもの直感が働いて出会えたこのご縁に感謝します!

これから何かのチャンスをつくって是非お酒の販売でコラボレーションさせていただきたい素敵な女性でした。